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僕の名前は「新井 浩之(あらい ひろゆき)」。
23歳で、つい最近刑事になって、今日はしばらく面倒を見てくれる先輩に出会った。
うん。普通だ。普通の自己紹介。普通の日常の経過。
だが今僕の目の前にいるのは、
『物陰から銃を乱射しながら相手に罵声を浴びせている女性だ』
「―――おいおいおーいっ!!! なんだこのヘナチョコ弾道は、こんなもん当たんねぇぞ!!! ママの腹ン中にでも帰りやがれ!!!」
く、口が悪いこの女性が今回組む事になった「菜津野 蜜柑(なつの みかん)」先輩。
他の先輩から、「夏ミカンとだけは何があっても言うな、良いな絶対だぞ、新人が死ぬのは見たくない。」とか脅された。
実際に口にしたらどうなるかとか、そんなのは考えなくても、「現在の状況」を見ればわかる。
「な、なんだよあの頭のおかしい女。バカみてぇに強いぞ・・・!」
ちなみにこの女性、さっきは普通に物陰から出て銃弾を避けてた、普通じゃない。
「おい、なんでもいいからもっと強力な物持ってこい!!!」
「くそぅ!! 手榴弾でもRPGでもなんでも良いから探せ早く!!」
どうしてそんな物が必要になるんだ~!!!!!!
「オーイひよっ子。まだ生きてるかぁ~?」
気だるげな、でも楽しそうな女性の声が聞こえてきた。
「な、なんとか・・・でも死にたくないから応援を要請しま」
「何言ってんだ、お前。こんなに楽しいパーティーに他の奴なんか呼ぶな!!! せっかくの料理がマズくなるぜ!!!」
注:犯人の方々はお料理ではございません。
「そんなこと言わずにおね―――」
カラン、コロロン―――
・・・なんかすごく小さいパイナップルが飛んできた。
「ももももももしかしなくてもハンドグレネードですかー!!! いやだー死にたくないー!!!」
「ぶっ飛びやがれ、このアマ!!!」
「ちょっとー!!! 僕もいるんですけどー!!!」
「兄ちゃんスマネェ、オレ達も死にたくねぇ!!!」
ソウデスネー!! ソリャソウダー!!!
「あわわわわ、せせせせせ先輩・・・ぃ?」
何を思ったか手榴弾を掴んだ先輩。
「こんなもん投げ返せよ」
ポイッ
「「「「「・・・ぇ・・・・・・・?」」」」」」
カラン、コロロ――――――
「「「「ぎゃ―――」」」」
―自主規制―
これが僕の初めての現場。初めてのコンビ。そして―――
初めて見た、こんなメチャクチャな女性。
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