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部屋の様子から受け取れるように、彼女は深刻な状況にあるようだった。
人生を悲観している。
希望にかける声を失い、沈黙の中、しばらく戸惑っていたが、
希望が机を挟んで反対側に座り、
話を始めた。
「この先、私はどう生きて行けばいいの?真っ暗…闇…。」
やはり、言葉が見つからない。
「じ…じゃあ、とりあえず話したいことは全て話せばいいよ。
ちゃんと聞いてやる。
アドバイスはできないかもしれないけど…。」
とは言ったが、この空気に僕がやられそうだった。希望は口を閉じてしまった。
またの長い沈黙の間、僕は考えていた。自ら命を絶つことがなくてよかった、と。
希望は絶望しつつもまだ生きている。
よかった。それだけでなぜか嬉しかった。
別に希望の彼氏でもないのに…。
そんなことを考えていたら、希望が重い口を開いた。
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