1:初めて来た図書館

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暑い8月。 夏休みだというのに、暑すぎてどこにも出かける気にならない。 お金かかるから、なるべくクーラーはつけたくないんだけど、熱中症になると困るし…涼しいし。 「んー快適だー」 クーラーのおかげで過ごしやすい部屋は天国だ。 安藤泉。22歳。 大学4年で学生生活最後の夏休み。 最後の夏休みを満喫したいんだけど… こう暑いと何もやる気にならない。 はぁ~ 卒論はやらないと… 10時までたっぷり寝て、やっと起きようと伸びをしたところだった。 テレビをつけるとワイドショーで芸能ニュースをやっていた。 「あ、菜々子が好きなアイドルだ」 友達の菜々子はこのアイドルの熱狂的なファンだった。 熱愛のニュースって… そのアイドルが若手女優と交際しているというニュースだった。 ヤバイな…これは… テーブルに置いてある携帯を見てみると、菜々子からの着信が………40件!? 「ギャ!!怖い…!!」 泉の額に冷や汗が滲む。 こっちからかけなおすべきか、向こうからの着信を待つか… あるいは…無視か… 泉はゴクリと息を飲むと携帯をそっと机に置こうとしたとき… ピンポーン 玄関のチャイムがなった。 「あ…悪魔の降臨だ…」絶対ドアを開けたくない!! 、
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