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食器を片付けている最中なのか未だに兵士達が外に出てくる気配はない
迫り来る時に対する緊張感からか、頬に一筋の冷や汗が流れる
静寂の中、聞こえるのは自分の心臓の鼓動の音と隣にいるミレニアの圧し殺したような息づかいのみ
張り詰めた緊張感はやがてピークを迎え、その永遠に続くかと思われた時間に終わりを告げる
ガチャ
音の出所は第一兵舎、響くのはドアノブに手をかける音
瞬間、茂みから一気に飛び出し全力で駆け抜ける
中から出てきたのは白い髪を後ろで束ね、威厳のある同色の顎髭を生やし、見るものを射殺しそうな程鋭い眼光を放つ憎きオヤジの姿
「喰らえぇぇぇ! イルバーリィィィ!」
声に反応してオヤジはこちらを向いたがもう遅い!
オヤジが何か行動起こす前に俺は手に持ったモノを全力で顔面に向けて投げつける
全身のバネを使って投げられたそれは走った勢いと相まってものすごいスピードでオヤジに迫る
―――勝った
俺は勝利を確信した
―――
―――――
―――――――
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