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太宰治という人は、妻もいて子供もいながら、愛人と入水自殺をした人だ。
妻はどんなに悔しい思いをしたことか。
子供達も世間の好奇の目にさらされ、どんなに理不尽な思いをしたことか。
太宰治本人よりも、遺された家族に興味がある。
“興味”とは勿論“好奇の目”ではない。只々その思いを“理解”して差し上げたいという意味である。
『そんなの、もう要らないよ』と言われれば、僕は身を引くしかないのだけれど。
しかし、余計なお世話なのは重々承知の上で、それでもその心情を理解させて戴きたいのである。
願わくば太宰治にも理解して貰えたらな、と思う。他でもない太宰治の家族の問題であり、その問題の引き金を引いたのは太宰治その人だからだ。
僕は門外漢だから僕は理解させて貰えなくても仕方がない。でも、太宰治本人と太宰治の御遺族にだけは、その心情の理解と共有をして貰いたいのだ。
本当に大きなお世話なのだけれど。
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