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スタイル抜群の細い体に、美しい金髪を風に靡かせた美女が、街中を颯爽と歩く。 彼女とすれ違うたびに何人もの人が足をとめ、振り返るが彼女はそれを空気のように受け流し、一角のバーに入って行く。 周りの人間は、美女が寂しく1人で酒を飲むのかと思い、声をかけようと中に入るが、彼女を再び目にすることはない。 なぜなら、彼女は入ってすぐにバーの入り口近くの扉つきの地下に入るためだ。限られた人間しか鍵を与えられず、入れない地下に。 もっとも、この扉を開ける鍵は世界に3つしか存在しない。何の変哲もない扉だが、鍵のコピーは不可能でピッキングもできないため、セキュリティーは万全だ。 彼女のような仕事には、そのほうが都合がいい。怪盗という仕事なのだから。
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