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「アンタ以外誰がやる訳?」
女は猫の方に振り向いた。
赤い髪の毛に整った顔、そしてこの世界では珍しい黒い瞳……
「お前がやれよ。」
「嫌だ。さっきかなり魔力使ったんだけど!」
「…わかったよ」
猫は諦めたのか観念した。
そしていきなり体が変化した。
みるみるうちに人間に変化した猫は、素早く銀行強盗であろう男に近づいき、腹部におもいっきりパンチを入れた。
「んごっ…!」
当たり前のように倒れた銀行強盗は、猫…だった男の方の方に倒れ、ズルズルとひきずられながら女の前へと運ばれた。
「あのさ…」
「ああ、悪ィ。面倒くせェから堂々とやっちまった。」
「そうじゃなくて、耳…」
「は?」
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