[温]

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「お姉ちゃん、最近変なんだよね。家でもぼうっとしてるし、時々何か考え込むみたいに携帯見つめてるし」 真海は、顎に人差し指を当てて小首を傾げる。 この、私よりも可愛い仕種の似合う真海が男だなんて… 信じられない思いとは別に、私は安心していた。 「ありゃー恋の病だね」 うんうんと1人頷く真海に、私は思わずつかみかかる。 「夏海の会社っ、どこ!?」 「え?あ、あれだけど…」 真海が指差した先は、私がずっと夏海を待って立っていた場所からすぐ近くだった。 「な、んだ…こんなに、近くにいたんだ…」 へなへなと力が抜けて座り込む。
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