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別段、母親と仲が良かったわけでもない。
だから、さほどショックではなかった。
けれど、独りで食べる夕食や、独りで見るテレビは、淋しくて淋しくて仕方がなかった。
そんなときに出会ったのが竜也だった。
いつも傍にいてくれて、いつも抱き締めてくれた。
あの時私は、確かに彼の温もりに包まれて、幸せだった。
あの温もりが忘れられなくて、私は竜也と別れたあの日から、ずっと探している。
幸せだった、あの時を。
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