帽子屋とネズミ

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青年は大きな木の方角に向かって歩いていた。 近づくと同時に鳥達の声も聞こえてきた。 「死んでる」 「死んでる」 「誰が殺した?“賢いアリス”」 「あの子が殺した“無知なアリス”」 〔アリスが死んでしまったか……。〕 青年が木の近くに行くと、少女が木に寄りかかるように血まみれで倒れていた。 青年は少女の頭をなでながら 「みんながずっと捜してる~♪大事な君(アリス)を捜してる~♪あなたは違う。また捜そう~♪」 と口ずさんだ。 すると後ろから 「しょ~せ~の真似するのやめてくれル~。」 と後ろから男性が声をかけてきた。青年は振り返らずに、 「どうしてダンテの真似したらダメなの?」 と少女の頭をなでながら聞いた。 しかしダンテは黙ってしまった。  
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