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「じゃあ、遠慮なく!!」
「ここで取る策は不意打ちだろ!!」
篭手をつけた男とナイフをてに持った、男2人が突然俺の方へ向けて走ってくる。
それにびっくりしたように、ミルシアは軽く声を張り上げて言う。
「い、いきなり過ぎる!」
そんな言葉を聞いているのか、居ないのか……
篭手をしている男のすぐ左後ろを、ナイフを持った男が走っている。
最初に俺の顔面へと攻撃を放ったのは、篭手をはめた方の男。
彼は、篭手をはめたてでまっすぐに僕の顔めがけて右ストレートを放ってきた。
俺はそれに合わせるかのように、脱力した左の肘をすばやく彼の顎に当てて振りぬき、そのまま何事も無く鞭のようにしならせながら左のストレートが、時間差で迫っていた男の顔へと突き刺さる。
これを高速で行うことにより、ちょっと変な軌道のストレートだな~と思わせることができる。
そして、脳が揺れたのか2人とも地面へとそのまま倒れこむ。
こうして2人同時に、倒したわけだけど……
他の人から見たら、たった一撃の変な軌道のパンチで2人が倒れたように見えるから、驚きだと思う。
「は、はい?」
ミルシアは目をパチパチさせながら、倒れた男2人へと視線を向ける。
周りで見ていた生徒の多くも、驚き目を見開く。
「あらあら、1対1に戻ってしまいましたね~」
俺のわざとらしい言葉遣いに、ミルシアの目つきが一際鋭くなる。
「お前は一体何者だ」
「やはり、メイド服よりも水着の方がいいでしょうか?」
俺はわざとらしく会話の流れを、出鼻からくじいてみた。
すると、ミルシアはプルプルとまるで火山が爆発する一歩手前。
そして、爆発した。
「お前は、会話すらできないのか!?
なんなんだ!? お前の頭の中はどうなってるんだ!」
「今は、ミルシアのメイド服姿で一杯です」
俺は爽やかな笑みを作りながら、そう言った瞬間に何かが切れる音がした。
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