【生死ノ逡巡】

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それもその筈。 室山はともかく、吉田が死刑執行室に出頭しない限り俺達の命は保証されない。 日付が代わるまで、残り10時間。 時間が無い訳でないが、今の吉田の様子からすると、悠長に構えているのは危険だろう。 「俺は絶対行かねぇ!」 ──やはり危険だ。 「吉田君、君1人の自儘な行動で僕達全員に迷惑をかけているんだ」 毅然とした口調で東雲が吉田に注意する。 この状況で焦燥感を感じないとは、流石東雲なのだろう。
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