ありがとう

恋に落ちた瞬間

さっき佐久間君に視線を反らされ、素っ気なくされたのもあって、何故かイライラして、飲み会の席でいつも以上にジョッキを空けていた。

「SARAちゃん、飲みっぷりいいねぇ！」

と、佐久間君の友人賢治君は言う。

そんな賢治君の言葉をシカトするかのように、あたしはドンドンジョッキを空けていく。

（何よ、佐久間って奴は。あたしに興味持ってる割には目を反らすし。会話はつれなし！なんか……なんかムカツク！）

いつもだと、そんな事じゃイライラしないはずのあたしなのに、今日はすごくイラついて普段以上に飲んでしまった。