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*石田side*
「…いの…うえ?」
あ、声出てもおた。
だって今、何がおきたん?
目を覚ました俺に驚き
井上は顔を真っ青にして
後退った。
「い、いし、だ…。」
「どないしてん?いのーえさん?」
なんで俺、
パニックなっとるはずなのに
こんなに冷静なんやろか?
「ご…、ごめ…っ!」
ぶわっと井上の目に涙が溜まる。
「い、いのーえさんっ!?なんで泣いてますの!?」
「だって…っ、……石田、俺、もうお前と漫才、できん…!」
井上の言葉
目の前が真っ暗になった
「な…んで?」
「だって…っ、気持ち悪いやんけっ!もお、無理やねん…っ!お前とおったら、お前のこと、いっぱい傷つける…!辛いねん!」
荷物を抱えて出て行こうとした
井上の腕を掴む
よろけた井上を
胸の中で抱きしめた
ああ、わかった
井上?
俺の気持ちは……
「好きやねん。俺は、井上が好きや。俺のこと、気持ち悪いって思うなら離れてくれや。」
ただ……
「そうじゃないんなら…俺から離れんでくれや…。」
ぎゅっと抱きしめた
君の腕の力が強くなったのは
いい返事と思っていいの?
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