プロローグ

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母親もそうだ。 髪は長いし、メガネ付きだし、この間家の掃除をしていたら、母親の部屋から美少年同士が一糸纏わぬ姿で抱き合っているという身の毛も弥立つコミックが大量に発見された。 そこまでならまだ目を瞑れた。 表紙を飾る青年はどこをどう見ても、風呂上がりの俺そのものじゃないか…。 ちょうどサツマイモがあったので、焼き芋を作る糧にさせていただきました。 まぁそんな母親だが、学生時代にミスコン優勝してるというのだから恐れ入った。 因みに父親の部屋からは美少女同士だったのは内緒だ…尊厳のために見なかった事にしようと思う。 まぁそんな両親の子だ…天地なんて名字をいい事にライトなんて名前を付けやがった訳だ。 まぁ最初はあれだが今では愛すら感じる名前だ。 正直気に入っている。 「…あ。やべっ!!!」 一通り記事を読み、やっと一息入れようと、コーヒーに口を付けた時だった。 視界に壁掛けの時計が目に入ったのだ。 「8時………50分だとぉ…」 どんなに頑張っても家から学校まで20分はかかる…。 まさてや今は寝間着の状態だからたちが悪い。 「よし、堂々と遅刻しよう」 しょうがないじゃないか…物理的に無理なのだから もちろんこってりしぼられたのは、言うまでもないだろう。 この時はまだ、平和でいつも通りの生活ができていたのだ…
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