ディソる毎日

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「遅い……。 俺っちの勘ではまた夜遅くまでディソってたな…」 収容人数40名の教室の角で唯一空いている窓側最後尾席に向かい一つ前の席に座る男は、椅子に対して逆向きに座っていた。 肘を背もたれに付けたまま、いまだ来ない親友を待つのであった。 せっかく俺っちのゲームデータ見せたかったのに…。 ポケットの中からカードケースを取り出すと、その中から一番分厚いカードを取り出した。 身体を反転させ自分の机に備え付けられているパソコンの電源をいれた。 何かが回る機械音と共に液晶が青に染められた。 遅い……ライトの家みたいな最新技術早く世間に広まらないかな~ なんだよ、画面いらずのデジタルスクリーンって…。 流石金持ち&そっちの仕事してるだけあるわ。 そんな事を思っている内に、スクリーンにはアイコンが並び終わった。 ほとんどが授業で使うものばかりで、面白味もないが、右下に一つだけ他のパソコンには無いアイコンが存在していた。 ライトの手により、一日毎にリセットされる学校仕様のパソコンに生き残るアイコンだ。
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