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ミーナは、夢の少女――シーラの双子の妹であり、俺の幼なじみであり、『現』許婚だ。
俺なんかを『様』付けで呼ぶ、世話好きなちょっとひかえめな女の子。
金色の髪を腰の長さまで伸ばし、歩くとふわふわと左右になびく髪は、シーラを彷彿とさせ、そのたび俺は己の背負う十字架の重さを確認する。
ミーナは姉が大好きだったからな。髪を真似するのもよく分かる。いつも三人で遊んでいたっけ……。
『こんな日がいつまでも続く』
あの頃は当たり前に考えていたのに――。
「……よって、太古の双頭龍は初代国王率いる魔導集団により封印されたとあります。……キリがいいので今日はこの辺で。次の授業も遅れないように」
俺が寝てしまった歴史学の次は、これまた皆を眠りに誘う魔法学の授業だ。
担当教員は歴史学と同じ先生。何かしらのお咎めがあるのは間違いないだろう。
名指しで当てられると面倒だな……。
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