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バストゥークでの報告も終わり次のミッションをうけるまで私は辺りをフラフラと見てまわっていた。
と、ふとシグネットをいつもかけてくれる兵士さんが目に入り雑談する。
どうやら遠方のリージョンに補給物資を届けてくれる冒険者を探しているらしい。
私は地図とにらめっこしたあとノルバレンの物資を届けることにした。
何より最近のれるようになったばかりのチョコボで冒険してみたかったのだ。
右極左極ありながらも、なんとかノルバレンのアウトポストに到着し、チョコボから飛び下りると兵士に補給物資を差し出した。
すると どこからともなく刃を交える音が聞こえて来た。
「…?なんだろう?」
私が音のする方へ近付くとそこには多種多様な職、種族の者達が剣を交え、魔法を唱え、互いを切磋琢磨していた。
「うわぁ…バリスタだ!!」
そう。これは3国に所属する冒険者達が互いに高め合うための催しなのだ。
初めてみる私は思わずその場に座って見入ってしまった。
服から察するに戦っているのはバストゥーク サンドリアのようだった。
「頑張って~♪」
どちらともなく応援する私。
その脇を駆け抜けながらこちらにウィンクしてくれる人、手を振ってくれる人など色々なひとがいた。
「カッコいいなぁ…みんな凄い洋服だし…」
バリスタをしている者は大抵経験豊富な冒険者ばかりなので私には到底買えないような服を皆きていた。
と…ガシャンと音がしストーブのようなものが壊された。
それと同時にバリスタも終了したようだった。
「かっこよかったなぁ…さて…アウトポストで帰…」
私が帰ろうと後ろを振り向くとそこは先程までのバストゥークリージョンではなく獣人リージョンへと変わっていた。
「えっ…えぇえぇ!!!!」
私は困り果てた。チョコボに乗っていたからこそ襲われなかったもののこの辺りの敵はまだ私には強すぎるのだ。
「どうやって帰ろう…」
私がションボリしていると横から声がかけられた。
「どうかしたのか?」
その声に振り向くと彼はさっきまでバリスタをしていたガルカだった。
私は彼に事情を話した。すると彼は
「ちょいとここで待ってな。」
といい残して何処かへいってしまった。
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