-Zero-(中学編)

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後、三ヶ月もしないうちに形だけの卒業式を終え、形だけの入学式をし、いよいよ高校生になろうとしていたそんなとき、 僕は先日、このクラスに親の都合で転入してきた男子生徒の様子がおかしいことに気付いた。 三日ほど風邪で寮で寝込んでいた僕は首を傾げる。転入初日は、新しい環境に不安を隠せない表情をしていたが、今は不安というより‥ 寧ろ、その瞳には悲しみと絶望が宿っていた。しかも時おり、何かに怯えていた… 一体、彼は何に怯えているのだろうか?いじめ? 僕が休んでいる間に何かあったのだろうか・・ さらに言うならば実に今さらだが、クラスメートらの様子がおかしいことに気付く。 はぁー… 面倒くさい。何故に今頃いじめ? まったく、僕のクラスで面倒なことはごめんだ。 .
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