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「……別に。今のは独り言ですので」
気になさらないで下さい…と、さも、つまらなさそうな表情でいうクリフェイドにスクワットは些か片眉毛を吊り上げた
「っ… まぁいい。私は君を勧誘したいのだよ?いやぁ、感謝祭での君の活躍を見た。多少、トラブルがあったようだが、
君のあの歌は最高だった!いやはや、どうだね?私の下に就く気はないかい?」
両手を上げて、わざとらしく身振りするそれは大袈裟にも見える‥
「…………」
その、あまりに大袈裟な彼の身振りにクリフェイドは暫し無言の後、そっと溜息つく
はぁ…
「誠に申し訳ありませんが僕はそういったことには興味がないので、そのお話はお断りします」
そのクリフェイドの言葉に誰もが吃驚した。一番驚いていたのは言うまでもないスクワット本人だ。待遇のいい官僚への勧誘を断り、
あろうことか、室長の誘いを断るなど恐れ多いこと…
普通は室長の面目が潰れることを気遣かうものだが、クリフェイドは気遣うどころか、即答で答えたのだ。
「な゙…っ!」
「それに――‥『 』」
国を敵に廻すなんて面倒はごめんですから…
そう、彼、 スクワットの母国語であるロシア語で話すクリフェイドにスクワットの目がカッと開かれた。
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