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「――‥ はじめまして」
そう挨拶を切り出すクリフェイドにかけられた言葉は――‥
「クスッ はじめまして?面白いことを言うのね、あなたは…。
私たちはあなたがシュバルク家だと認めないわ!どこの馬の骨かも解らない女の子供なんて…っ 公爵家に相応しくないもの」
扇で口許を隠し、ほくそ笑む彼女は侮蔑の目を向ける…
「母上っ!!今の言葉はあんまりではないですか!クリフェイドは私の子供になったんですよ!?」
「お黙りなさい!アクシオン‥。そもそも、あなたはもう少しシュバルク公爵家という自覚を持ちなさい。
そんなッどこの馬の骨かも解らない子供を養子に迎え入れるなど… 何を考えているのです?」
「…アクシオン、お前も――‥
どうせ養子を迎え入れるのなら、親しい関係を持つ貴族の家から貰えれば良かったものを…」
なぜ、そんな子供を、と冷めた視線を向けてくる祖父母にクリフェイドは溜息つきたくなった。
「父上っ!」
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