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――…コツ、
きらびやかな会場から離れたクリフェイドは人の出入りの少ない裏方に足を運ぶ…
いろんな意味で疲れたな…。特にあの二人は‥…
クリフェイドは暗い廊下を歩いていく
僕が…… 何かしたか?
先ほど祖父母と交わした会話を思い出したクリフェイドは憂鬱げに息を吐いた
――‥ ッ!
「まだ…
僕に用でも?ブランドン殿」
自分の後を息を殺してつけてくる人の気配に気づいたクリフェイドが振り返ると、そこにはスクワット・ブランドンがいた
「実はいうと君を‥
諦めきれないのだよ」
大袈裟に手振りする彼にクリフェイドは怪訝な顔、
「……それだけには見えませんが」
ハハッ
「さすがだ!もう気づいているのだろう?私のしていることを」
馬鹿にするように笑い、クリフェイドを見下すスクワットは自分の側に控えさせていた黒スーツの男たちに指図する。
「えぇ、知っていますよ。あなたが……
役職を利用して国の情報を横流ししていることを」
─ガッ!!─
両方の腕を男二人に拘束されたクリフェイドは冷静さを失ってはいなかった。
「…それにしても、ずいぶん手荒なマネするんですね?僕みたいな子供相手に」
「君のせいで私の面目は丸つぶれだ!!…しかし、君には私の下に就くという名目でシュバルクに了承を得なければならないんだよ。
なにせ、私の友人が君を欲しがっているからね」
友人…?
「彼は牧師だが、最近噂が大きくなっていて下手に動けないのだよ」
そのスクワットの意味深な言葉にクリフェイドは気づいた
――‥ まさか、ヒューマン牧師!?
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