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「アンリ…? ふーん… で、そのアンリとやらはこんな人気のないところまで来た用ってなんだ?」
「………ボク? はぁ… ボクは人使いの荒い上司に頼まれて…
スクワットを監視してたんだけどさ、クリフェイド・シュバルクを保護しろって… まったく、人使い荒過ぎだよね」
「…………」
喋るアンリを見てクリフェイドは無言。なぜならアンリは壁に向かって喋っているのだ。
「…で、君の名前… 何?」
アンリは壁に向かって訊くが、無論壁が答えるはずがない
「…………」
「…あれ?ボク、名前訊いてるんだけど…」
何故だろうか…
物凄く、関わりたくないが、壁に向かって喋ってるのを放っておくのも………
はぁ…
「おい、お前は壁と喋って楽しいのか?」
「あ… あれ?
あっちからも声が聞こえる…」
「…………」
バシッとクリフェイドは無言でシバいた
「痛い…」
叩かれたところを抑え、クリフェイドに振り返った彼は半分しか開いていない目をさらに細くするものだから、目つきが悪く見える…
だが、
「…………」
じぃーっと、細めた目で見てくるアンリにクリフェイドは呆れの溜息、
「…お前、近眼なのか」
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