3972人が本棚に入れています
本棚に追加
「…うん。そう、よくわかったね」
びっくりしたよ、というアンリだが、その表情は無表情で本当に驚いているのかわからない。どうやら彼自身、表情に乏しいようだ。
「普通、眼鏡かコンタクトをかけるだろ」
呆れ顔のクリフェイド、
「…眼鏡って邪魔になるし、コンタクトは痛そうだから」
アンリは半目のままクリフェイドを見つめ、ふと思い出した
「……で、君の名前… なに?」
「……クリストファー・サン・マルタン」
クリフェイドは何やら嫌な予感がし、面倒なことに巻き込まれないために以前使っていた偽名を使った
クリストファー・サン・マルタン伯爵と…。
――‥とりあえず、パーティー会場に戻るか
くるりと振り返ったクリフェイドはアンリの手を引っ張る
「…そういえば、お前No.2とか言っていたな… 」
足を止めたクリフェイド、じっ…と無言で視線を向けてくるアンリに不思議そうに訊いた
「…何のNo.2なんだ?」
「…執行裁判所」
「え?」
.
最初のコメントを投稿しよう!