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―― ザンッ !!!
最後の一人の首筋にナイフを滑らせると、真っ赤な鮮血と共にソレは糸の切れた人形のように床に崩れ落ちた…
「ヒューマン…」
付けていた仮面はいつの間にか壊れ、フードの間から垣間見える短い赤い髪、黒縁眼鏡の姿のクリフェイドは…
・・・・
もはや、使いモノにならなくなったこの部屋を後にした‥。
――‥ だが、此処で儀式をするには意味がある…。それは生贄に捧げると同時に、亡霊を自分の配下へと置くため…
クリフェイドはひたすら闇の中を走る
それはヒューマンの追っ手から逃げるため――‥
魔術を使えば、人目につくし、何よりも…
昴たちに気づかれる。
「ぅあ……っ!」
林を駆けぬけ、ひたすら木々を伝って跳んでいたクリフェイドもといカリヤは…
腐っていた枝に足をすくわれ、ガサガサと地面に叩きつけられた。その落ちた衝撃と溜まった緊張感の疲労から‥‥
そのまま意識を闇に堕としてしまった。そこが何処の敷地だということも知らず――‥
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