仮面

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「あ…あ…あり…」 だけれどもうまく お礼を言えないボク。 どうやら恐怖の残香が ボクの会話機能を 少々麻痺させている様だ。 しかし次の瞬間… ボクは叫んでいた。 「避けてっ!!」 バシイイィィ!!!! 白い仮面をつけた 十人目の男が 赤髪の彼に殴り掛かったが 間一髪と言ったところで ボクの声に気がつき その拳を受け止めていた。 「まだいやがったか…」 彼は回し蹴りを放つ。 ビュン!! 鋭い蹴りではあったが その攻撃は間一髪のところで しゃがんでかわされてしまう。 「少しは出来るみてーだな。」 そう言った彼の後… 10人目は叫んだ。 「っざけんじゃねえぇ! 餓鬼のくせに生意気だぜぇ!? 篠崎 進(シノザキ ススム)の 真の力はこっからだあ!」 「……… うるせーヤツ… 一応名前だけは教えてやる。 素隠 真(スガクシ シン)。 テメーを倒す男の名だ。」 「ああそうかいっ!? だったら見て聞いて感じなあ! 俺様だけの超能力をな!」 黒いジャージに包まれた 白い仮面をつけた痩せ型の 少年…進はそう叫ぶと 右手で仮面を押さえ込む。
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