金属と女の子

2/5
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
…闇の中から、照明の下に投げ出される少女。 「ぐわっ!!」 続いて放り出される青年。 「うっ!」 最後につまみ出された男の子。 「なんだよ!パパに言いつけるぞ~!」 照らし出された彼らの先に、軽装の船内着を来た一人の役人と部下たちが立ちはだかる。 「こいつらか?」 「はい。例のスペース団の一員です」 報告された役人の男が笑う。 「ハハハ。意外と楽勝なもんだったな…さぁて」 そのとき、シュッという鋭い音とともに高い天井のほうから一人の女がロープを使って蹴り込んでくる。 「うりゃーぁ!」 バタバタ倒れる役人と部下たち。 「ありがと!マミ」 「よかった、危なかった。…いい、みんな?」 女の合図に、ばっと駆け出す彼ら…。 「船内だから周りに注意して!いつやられるか分からないよ!!」 照明の中に続く廊下を駆けていく。 そして、まもなく鳴り始める銃声。 「あ!」 「リジュ、見てあげて!」 「おう」 男の子の声が突然消え去ったほうへダッシュする青年、リジュ。 構わず走り続けるマミと残りの仲間、少女ミルル。 「来たわねー!いくよミルル!」 「喜んで!」 「居酒屋じゃねーよ!」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!