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小学校4年生頃だろうか。
両親は、私が小学校3年の時に離婚した。
それから母は、昼夜関係無しに働くようになった。
いつも家には、私と弟と妹しか居なかった。
ある夜、弟と妹は先に寝てしまい、私だけが眠れずにいた。
まぁ、いつもこのパターンなのだが。
真っ暗な部屋で布団に横になり、ボーっと眠くなるのを待っていた。
すると、大人6人程の気配が、私たちが居る部屋に近づいてきた。
不思議と私は、その気配が生身の人間ではないと分かっていた。
凄く怖く、急いで布団に潜ったのを憶えている。
気配は少しずつ近づいて来て、私が潜っている布団を囲むようにして立った。
息を潜めて、気配が何処かへ行くのを待つ私。
けれど、中々そんな素振りも見せず、ただ立って布団を見下ろしている。
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