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「で? 肝心のアニスは?」
運ばれてきたコークを一息で飲み干した後お代りをオーダーし、バーガーにかぶりつきながらロイが言った。
「見ての通りだ、まだ来てない」
「……またかよ~! ……っとに女ってヤツは……」
ロイがそこまで言い掛けた時、また店のドアが開きセミロングのブロンドを綺麗に巻いたモデル並みのスタイルの良い美女が現れた。
「こんな朝っぱらから人を呼び出しといておせーんだよ!」
「ごめーん! セットがうまく決まらなくて……。今日は朝から仕事入ってるから……」
優雅な動作でスッとソファに腰掛けると彼女はカフェオレとプレーンベーグルをオーダーした。
「……お前もこんな早朝からよくメシが食えるな……」
呆れたジェイクが思わず口に出すと、アニスはプッと膨れて
「私は貴方と違って身体が資本ですからね! 貴方の仕事はその気になればベッドの中からでも出来るでしょうけど、私はスタジオでずっと笑顔を保ってなきゃいけないのよ! 朝からしっかり食べなきゃ持たないわ! ……ロイほどじゃないけどね……」
バーガーを食べ終わって満足げな顔をしているロイを横目で見ながらそう言った。
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