バス

1/1
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ

バス

朝5時に起床し、ルータは、皆が起きないようにと静かに出かけた。 ヨウキとの待ち合わせ場所は、いつも通っている高校の正門である。 ルータ「ったく、ヨウキの奴おせぇなぁ」 それから、20分はたっただろうか…… ヨウキ「わりぃ、ちょっと遅れちまった」 ルータ「遅すぎるよ…」 ヨウキ「ごめんごめん。ぢゃぁ、出発しようか、徒歩で」 ルータ「………マヂで!?冗談言うなよ!!」 ヨウキ「駅までね」 ルータ「………しゅ…しゅっぱ~つ!!」 ルータは恥ずかしそうに、気の抜けた声で叫びました。 高校から駅までは、約5分と、かなり近い距離です。 ヨウキは、駅に着いたとたんいつものように笑いをとりにきました。 ヨウキ「ふ~…いい汗かいたぜぇ」 ルータ「ちょっと歩いただけじゃん」 ルータたちは、とてもワクワクし、笑顔でバスを待っていた。 バスを待っているうちに、ヨウキがこんなこと言いだした。 ヨウキ「なぁルータ」 ルータ「ん?」 ヨウキ「温泉旅館で楽しんでる時にさぁ、大地震でもきたらどうする?」 ルータ「そりゃ………て、まだ行き先聞いてなかったけど……こんな真夏に温泉にでも行くのか!?」 ヨウキ「おうよ!!いい汗かいた後に温泉に入るんだよ」 ルータ「想像しただけで頭がボ~ッとするよ」 ヨウキ「ところで、大地震きたらどうする?」 ルータ「そんなの来るはずないのに。まぁ、布団にもぐるね」 ルータは笑いながら言った。 ヨウキ「本当にきたらどうするんだよ!!」 ルータ「来るはずないよ。そうゆうヨウキはどうするんだよ」 ヨウキ「よくぞ聞いてくれた!!俺は……」 ルータ「あ、バス来たよ」 ヨウキ「……ちゃんと聞いてくれよう」 こうした感じで、ルータ達は温泉に向かうバスに乗り込んだ。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!