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バス
朝5時に起床し、ルータは、皆が起きないようにと静かに出かけた。
ヨウキとの待ち合わせ場所は、いつも通っている高校の正門である。
ルータ「ったく、ヨウキの奴おせぇなぁ」
それから、20分はたっただろうか……
ヨウキ「わりぃ、ちょっと遅れちまった」
ルータ「遅すぎるよ…」
ヨウキ「ごめんごめん。ぢゃぁ、出発しようか、徒歩で」
ルータ「………マヂで!?冗談言うなよ!!」
ヨウキ「駅までね」
ルータ「………しゅ…しゅっぱ~つ!!」
ルータは恥ずかしそうに、気の抜けた声で叫びました。
高校から駅までは、約5分と、かなり近い距離です。
ヨウキは、駅に着いたとたんいつものように笑いをとりにきました。
ヨウキ「ふ~…いい汗かいたぜぇ」
ルータ「ちょっと歩いただけじゃん」
ルータたちは、とてもワクワクし、笑顔でバスを待っていた。
バスを待っているうちに、ヨウキがこんなこと言いだした。
ヨウキ「なぁルータ」
ルータ「ん?」
ヨウキ「温泉旅館で楽しんでる時にさぁ、大地震でもきたらどうする?」
ルータ「そりゃ………て、まだ行き先聞いてなかったけど……こんな真夏に温泉にでも行くのか!?」
ヨウキ「おうよ!!いい汗かいた後に温泉に入るんだよ」
ルータ「想像しただけで頭がボ~ッとするよ」
ヨウキ「ところで、大地震きたらどうする?」
ルータ「そんなの来るはずないのに。まぁ、布団にもぐるね」
ルータは笑いながら言った。
ヨウキ「本当にきたらどうするんだよ!!」
ルータ「来るはずないよ。そうゆうヨウキはどうするんだよ」
ヨウキ「よくぞ聞いてくれた!!俺は……」
ルータ「あ、バス来たよ」
ヨウキ「……ちゃんと聞いてくれよう」
こうした感じで、ルータ達は温泉に向かうバスに乗り込んだ。
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