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『ウータイ兵が貨物列車に偽装しミッドガル内へ侵入!』
『至急市民の安全を確保しつつ敵兵を殲滅せよ!』
軍のヘリコプター内にオペレーターの指示が飛ぶ。俺とジルは準備を整えながら作戦開始の時を待った。既に目標の列車は補足してある。
「ジル、緊張すんなよ?」
「ザックスこそ集中しないと殺されますよ」
ジルは可愛い顔して言うことがえげつない。これで性格が大人しかったら良かったんだが…
「ザックス、集中!」
アンジールの激が飛び、途端に気持ちが切り替えられる。そうだ、ここで結果を出して1stに少しでも近づければ!
『時計合わせ…3…2…1…』
「よっしゃ、行くぜ!」
「あっ、おいザックス! まだ早…」
アンジールの制止を振り切り列車上に着地した俺を出迎えてくれたのは、
「ぬわあぁぁぁ!!」
銃弾の雨だった。
「はぁ…。アンジールさん、あの馬鹿は放っておいてもいいんじゃ?」
本心を口に出す。いつも気合いが空回りするザックスの後始末はいつも自分だからである。
「そう言うな。あれはあれで精一杯やってるんだ」
憧れの先輩は私に微笑む。束の間うっとりした後正気に戻り、
「了解です。…行きます!」
そして私は残念な先輩の後始末に向かうのであった。
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