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瞼から入ってくる光は眩しくて。
私は半開きの眼を手のひらで覆いながら、周囲をうかがう。
『・・・。』
あたりはシンとしている。
窓から見える景色は、異様なモノ。
一向に動き出そうとしない、木枯らしが見えたかと思えば、桜が散っていた。
仕方がないだろう。
此処は、総ての世の時間の果て。
だから、総ての時間、歴史、未来、過去。
その総てが此処に引き寄せられるのだから。
此処は、刻の神殿。
あの日。
ユリアーナが、その命と引き換えに。
私に総てを託した場所。
その後。
彼女の予言のとおり。
ここに青銀色の少女が現れた。
そして、彼女は・・・・。
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