18人が本棚に入れています
本棚に追加
/165ページ
「それだけ、レジスタンスの開発したC.Aの性能とパイロットの操縦スキルが高かったということだろう。
さて、そろそろ移動を開始するぞ」
ノートパソコンを閉じて指示を出すと、2人ともテキパキと準備を始めた。
私も準備に取り掛かるが、どうしても気になってしまうことがあった。
これほどまでに青い翼の猛攻が続いているというのに、政府から国民に対する声明が上がらないことだ。
これは内乱と呼ぶにふさわしい武力蜂起だというのに、その時その時自衛隊を出動させるのみ。大掛かりな対応策を打ち出す気配はまったく報道されず、コンサートの中止や被災地での犯罪行為について報道されるばかりだ。
戦後最も政治をしない政府、か。確かにその通りかもしれんな。
「宇梶さん、やはりデザ3機を輸送するのは目立ちます。せめて1機くらいは置いていきましょう」
「何を言う狭川、寧ろこの辺りに置いていく方が危険だ。青い翼に我らの足取りを掴まれるわけにはいかん」
「それもそうっスけど、レジスタンスと合流しようにも戦力がなきゃダメっスからね」
これから栃木と埼玉を突っ切らなければならんのに、大丈夫だろうか……。
最初のコメントを投稿しよう!