18人が本棚に入れています
本棚に追加
「おはよ。早朝からのゲームは楽しかった?」
「楽しくないわよ。あんまり休んでないはずなのに、あんたから出席を催促されたからね」
実際は、予想以上に魔王ルートへの引きずり度が高かったことにも起因するのだが
「それは悪かった。
あ、そんなことより見てよ」
「何?おぉふ……」
話題を変えて、ケータイを開いて画面を私に向けた蘭。そこには待ち受け画面があり、1人の男性の退屈そうな横顔が表示されていた。
彼女が密かに心寄せる1つ上の先輩、昴 幸助先輩だ。
「いつ撮ったの?下手したら盗撮よ、コレ」
「失敬なっ、そんなんじゃないわよ」
では何だと言うのだろう。この写真は明らかに、本人の知らない内に撮影された代物だ。表情と視線がそれを物語っている。
「これは、仲の良い写真部の友達がデジカメの試運転に撮ったのを貰ったの」
「つまり、隠し撮りしたのはあんたじゃなくてその友達ってわけね」
「何でそんなに盗撮に執着するのよ」
だって盗撮じゃん
「はっ、所詮アニメキャラが恋人のあんたには分からないわよ」
ンだとコラ、そんなんじゃないわ。初恋が土井先生なのは確かだけど
最初のコメントを投稿しよう!