序章

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 ふぅん、まぁ何でもいいや。双方の同意の上なら。 「あの、いきなり変な質問をするのですが」 「な、何でしょう?」  変な質問って面と向かって言われると、何か返答に困るな。 「ロボットアニメはお好きですか?」 「………………」  妙にジトっとした目で聞かれてるからか、冷や汗がハンパない。だって、誰にもバレないようにしてる密かな趣味について聞かれたんだぞ!ピンポイントだぞ! 「ああ、そうだな……」  とにかくここは、何となくな感じでごまかしてスルーしよう。 「テレビとかでやってたのは、見てたかな」 「ほぉ、ではお気に入りの作品は?」 「V○ンダム」 「…………」  あ  ヤベェ、つい即答しちまったよ。しかも意外にマニアックな選択かもしれねぇから、マズイってこれはもう 「富野監督の作品が好きなんですか。変わってますね」 「君、結構詳しいだろ」 「…………」  アカン、黙っちゃったよ。もしかして地雷踏んじゃいました?  ちょっと申し訳ない気持ちながらに彼女を見ると、隣のパソコンのイスに座って辺りをキョロキョロと見回し 「今近くに人はいません。語りませんか?」  何か変なスイッチ入れちゃったみたいよ、おれ 
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