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ジリリリリリリリリ!!!
室内に目覚まし時計の音が鳴り響く。
カチッ
いつものように目覚まし時計を止める。
空「ん~今日は休日だぞ?」
どうやら、昨日、間違えて目覚ましをセットしたらしい。
空(二度寝しよーとっ)
そう思って空は布団に転がった。
空(そういや、俺いつ寝たんだろう?)
どうも、寝る前のことが思い出せない、何か大切なことを忘れているような気がする?
空(なんか、さっきから違和感があるような?)
コンコンッ
宙「オハヨッ、お義兄ちゃん♪そろそろ目が覚めたかと思って朝ごはん持ってきてあげた・・・よ・・・」
空「ん~、おはょ~宙・・
ねぇ、宙?俺、なんか頭がぼ~として昨日のこと良く覚えてないんだけど・・・ん?」
空(なんか、俺の声変じゃね?風邪かな?頭がぼ~としてるのもそのせいか?)
空「あ~・・あー・・・」
空(やっぱり変だなあ、宙に頼んで薬持ってきてもらお・・・う・・・・・・?薬?薬・・・?薬!?)
空「思い出した!宙!昨日のあの薬はいったいなんなんだよ!何が害はないだ!俺ぶっ倒れたじゃないか!・・・宙?」
さっきからこっちを見たまま固まっている宙を見て、空は怪訝に思い、問い詰めるのを止めて話し掛けてみた。その間、宙の視線は空にくぎ付けだった。
空「な、何?人の顔ジロジロと見て?変な寝癖でもついてる?」
空は自分の頭に手をやった。確かに頭のてっぺん辺りにアンテナのようないわゆるアホ毛ができていた。そして、自分の髪が伸びていることに気がついた。
空「あれ?俺こんなに髪伸びてたっけ?今度切りに行かないと、これじゃまるで 女の子 みたいだしね。」
そこで、今まで黙っていた宙がやっと口を開いた。
宙「かっ・・かわええぇぇ!」
宙は空に近づき思いっきり抱きしめた。
空「!??」
空は宙のいきなりの行動にも驚いたが、それ以上に驚いたことがある。
空(なんで俺は宙の腕の中にすっぽり収まっているんだ!?)
宙「うわ~!かわいいぃぃ!ちょっとこれは反則なんじゃない!?」
空「ちょっ!ちょっと待て!宙!これはいったいどうなってるんだ!?」
宙「説明するより、見たほうがはやいよ♪」
そう言って宙は手鏡を空に渡した。
そこには、見知らぬ女の子が写っていた。
空「・・・へ?」
鏡に写った女の子はポカンと口を開けている。
あまりに突然なことで脳の処理が追いつかない・・・
空「・・・宙・・いったいどういうことなの?」
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