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空「・・・・・・・・・」
空は何処か遠くを見つめていた。
宙「ええと?お義兄ちゃん?」
空「・・・・・・」
宙(どっどうしよう?そんなにショックだったのかな?)
空がパニックになった後、しばらくしてから、正気に戻った宙が、なんとか空を宥めて、現在にいたる。
宙「お義兄ちゃん、その、元気だして?今の姿、とってもかわいいよ!」
空「・・・なんで?」
宙「え?」
空「なんで、こんなことになったの?」
宙「ええと、それは・・お義兄ちゃんが薬を飲んだからで・・・」
空「・・・害は無いって言ってたよね・・・?」
宙「うっ 実は、あの薬は、本当は体が縮む薬のはずだったんだけど・・・
ちょっと、調合に失敗してしまったみたいで・・・」
空(どうして、そんな薬が作れるの?とか、あの本はいったい何?とか、気になることは、いっぱいあるけど今一番気になるのは・・・)
空「元に・・戻れるんだよね?」
空はすがるような視線で宙を見つめる。
宙「うぅ・・・!」
宙(やっ止めて!そんな目でこっちを見ないで!)
空「・・・・戻れないの?」[ウルッ]
空の瞳には涙が浮かんできた。
宙「!!」
(どっどうしよう!何か すっごい悪いことをし てしまった気がする!)
空「・・・ぅぅ・・ヒグッ・・グスッ・」
宙「っ!!!!!??」
空は泣き出してしまった。これからのことを考えたら不安や、自分への情けなさで胸が張り裂けそうになって・・・
宙「あぁ!えとっ!泣かないで!そのっわたしが必ず責任をとるからっ!何も心配することなんて無いよ!わたしがずっとそばにいるよ!むしろ、女の子で良かったって思っちゃうんじゃないかな!」
空「・・・・・・」
いつのまにか空は泣き止んでいて、ビックリしたような、顔で宙を見ている。
宙「ゴメンなさい、お義兄ちゃん・・わたしが薬の調合に失敗しなければ、元に戻ることができたのに・・
いや、それ以前の問題だね・・・勝手にそんな薬を飲ませること自体間違ってたよ・・
こんなことでお義兄ちゃんの人生をめちゃくちゃにしちゃって、だから、これからは、お義兄ちゃんのためになんだってする!
許して貰えるとは思ってないよ・・それだけのことをしたんだから・・・」
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