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〇●物語
20XX年
地球
真っ赤に焼ける大地に、太陽が容赦なく照りつける。
生き物の気配はない。
山も木も、私たちがビルと呼ぶような建物はおろか、一階建ての家もない。もちろん、テントの類も。
遠くには地平線が見える。
むしろ地平線が見えない場所がない。
地上は焼けただれ、液体と呼べるものはどこにもない。
ところが。
昼、太陽と反対側の地面が、急に盛り上がった。
土の中のドアを、誰かが下から開けたみたいだ。
中から出てきたのは…
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