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窓際の席に座る、坊主頭で黒ブチ眼鏡の男子生徒が真っ赤な顔で立ち上がり、
「なっ!!なんで俺ら出たらあかんねん!!」
黒ブチ眼鏡の奥の瞳は怒りにみち溢れ、女子生徒を睨んでいる。
「だって石原、あんたらスポーツ全然あかんやん!!体育祭のリレーでもあんたと山田ビリとその前やったし……あんたらクラスのお荷物なんよ」
女子生徒は嘲笑の表情で窓際後ろから二番目の席の石原とゆうこの男を見ながらそう言った。
この言葉を受けて石原は体をワナワナ震わせながら、
(石原)
「言いたい放題言いやがってぇ!!俺らもやる時はやるわ!!」
女子生徒を指差しながらそう言った。
そして後ろの席に振り返り、
(石原)
「山田!!お前もなんか言うたれ!!」
山田と呼ばれた石原のすぐ後ろの席に座る天然パーマといつも笑っているような細い目が特徴のこの男はニターっと気持ち悪い笑顔を作り、
(山田)
「…いやぁ…石原良い事言うてるわぁ」
(石原)
「なんじゃそりゃ!!あいつにビシッと言わんかい!!」
二人の噛み合わない会話にクラスメート達の失笑が起こる。
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