第四話~孤狼の哀歌(塚原一平編)

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(龍聖) 「お前ら止まれ!!」  龍聖が三浦から手を離して、大声を挙げる。塚原と格闘中だった全員の動きが止まった。  龍聖はコートを脱ぎ捨て、青色のワイシャツ姿になった。塚原にゆっくりと歩み寄る。  塚原と龍聖。二人が向かい合う形で対峙する。 (龍聖) 「塚原君、さっきと雰囲気が違うやないか」  龍聖は言って倒れている三浦に親指を向けた。 (龍聖) 「あれが原因か?まさか、夢や希望、そんなものに目覚めたんとちゃうやろな?」 (塚原) 「一つだけ、わかったんや」  塚原は言って笑みを浮かべた。 (塚原) 「三浦の方がずっと根性ある。龍聖、お前は太陽の下を歩くんが怖いんや!だからずっと日陰に居る、根性なしのタマナシ野郎やってなぁ」  龍聖の目が据わった。 (龍聖) 「残念やなぁ……ホンマに残念や……俺みたいになれる唯一の男やと思っとったのに」  龍聖は寂しそうに呟いた。 (龍聖) 「一度は俺が見込んだ男や。最後は俺自ら甘っちょろい幻想を潰してもたる!!」  龍聖が踏み込むと同時に右拳を塚原の顔面に向けてつき出した。塚原は避けもせず、それを顔面で受け止めた。
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