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パルーズのネタが終了し、本多いさむが「う~ん」と唸る。
(本多)
「パルーズ……田辺君と井本君ですか。まぁ率直な感想を言うと、二人ともボケっぽくて何一つ成立してないんやね」
本多いさむは頬杖をついて長机の上にある資料を眺めながら言った。
(本多)
「しっかりとした、ツッコミを1人入れてトリオになったらどうですか?そうすれば君たちのとぼけた雰囲気が最大限に生かされると思いますよ」
その後、ネタみせにエントリーしていた全20組のネタが終了し授業は終わった。
ビルを出てすぐの所で塚原は一つ伸びをした。雲一つない良く晴れた昼過ぎ、塚原は家路についた。
様々な家庭用品が並ぶ道具屋筋を歩きながら塚原は違和感を覚えた。
「つけられている?」神戸に居た頃の環境が環境だったので、塚原はそういう事に敏感だった。
きた道を引き返し塚原は一本の電信柱に向かう。電信柱の陰に隠れる二人組が塚原の視界に入った。
その傍まで来た塚原はイラついた表情で言った。
(塚原)
「なんやお前ら。俺の事をつけ回しやがって。なんか用事か?」
二人組のうち、気の弱そうな男が「ひぃっ」と声をあげた。
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