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田辺と井本は真顔で頷いた。塚原の顔がみるみる間に崩れ始める。やがて、
(塚原)
「ププ……ハッハッハハッハッハ!!マジでかいや!!普通に言えばええのにわざわざ尾行って」
大笑いする塚原に田辺が少し怒ったように言った。
(田辺)
「真剣やねんで。俺ら」
(塚原)
「いや悪い悪い。でも尾行って……フフ……クックッ」
人目も憚らず大笑いする塚原。そこにはかつて孤狼と呼ばれた男の姿はなかった。
そこに居るのは夢と希望を胸に未来へ羽ばたこうとする光輝く若者、塚原一平だった。
第四話……孤狼の哀歌(塚原一平編)
――――完―――――
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