第一章 無口なあの仔

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      それから数日がたった ある日の放課後―― 部活終わりの帰り道 スポーツタオルを首にかけ、まだ熱をもった身体のまま家を目指す 時計の針は7時をまわっていたが 太陽は沈んでおらず、辺りは比較的に明るかった。 そこで彼女を見付けた。 それも見知らぬ2人の男と一緒に。 その子が嫌がっている様子が見てとれる。 「今日パチスロで馬鹿勝ちしたから、俺ら超リッチなんだよね」 「叙々苑行こうよ」 手をとられまいと抵抗する乙葉を見た途端 僕は身体が勝手に動いていた。      
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