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永琳「…はぁ
本来ならそんな理由じゃ渡せないって言うところよ?
でも、貴方の目的ってものに興味があるわね」
そう言いながら鳳炎に歩み寄る
鳳炎「…いいんですか?
目的とは言いましたけど、それが貴女の思うものとは限りませんよ?」
歩み寄ってくる永琳に目を向け、その目は小瓶ではなく永琳の目に向けられていた
永琳「いいのよ
私が貴方に興味を持っただけだから」
そう言って鳳炎の傍に来た
そして蓬莱の薬が入った瓶を鳳炎に近付けた
永琳「さて…本当に飲ませてもいいのかしら?
『やっぱり飲まなければよかった』なんて言っても後戻りはできないわよ?」
鳳炎の口に瓶を近付けながら、永琳は最後の質問をする
鳳炎「…お願いします」
ただ一言…永琳の問いに答えた
それを聞いた永琳は、黙って蓬莱の薬を鳳炎に飲ませた
永琳「…あとは薬が体に馴染めば貴方は不老不死者になるわ
少し眠くなると思うけど、薬の作用だから安心しなさい」
鳳炎「そう…ですか…
じゃあ…すみませんが…少し…寝かせてください…」
すでに睡魔が全身を支配しつつあるのか、微睡みに堕ちながら言葉を繋げていく鳳炎
永琳「…次に目を覚ましたら、私の所に来なさい
その時に------」
そこまでは聞きとれた鳳炎だったが、睡魔に呑まれ、そこから先は聞き逃してしまった
永琳「あら?寝ちゃったのかしら
…それにしても…私は手を出していないにも関わらず、生命維持ギリギリとはいえ治癒されていた…
この子の能力か何かなのかしら…」
鳳炎を見ながら呟く永琳
その目には警戒心は微塵もなく、むしろ知的好奇心に満ちていた
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