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~道中~
鳳炎「なぁ…鈴仙?大丈夫か?」
隣にいる鈴仙に目を向けながら恐る恐る尋ねる
鈴仙「…大丈夫に見える?」
服が所々裂けている鈴仙が、冷たい目で鳳炎を睨みつける
道中、床や天井に仕掛けられた罠になぜか鈴仙だけが引っ掛かっていたのだ
鳳炎「すまんがまったく大丈夫に見えない」
何の悪気もなくサラッと答える
鈴仙「じゃあなんで聞いたのよ…」
鳳炎「一応聞いておこうかと思ってな」
ジト目で見てくる鈴仙に、まったく気にしていないように語る鳳炎
鈴仙「はぁ…
あっ、あの部屋が師匠がいる研究室よ」
そう言いながら前方にある扉を指差す
鳳炎「…目立つな」
どちらかと言えば永遠亭は和風の屋敷
それにも関わらず、鈴仙が指差したのは洋風の扉
たしかにその扉は目立っていた
鈴仙「薬品関係の物が置いてある部屋だから、他の部屋と区別化してるのよ
他にも診察室や薬品室、治療室なんかも洋風の部屋なの」
そんな話をしていると、2人は扉の前に着いた
鈴仙「師匠?入ってもよろしいですか?」
数回扉をノックしながら、中に居るであろう永琳に呼びかけた
永琳「あぁうどんげ?いいわよ、入ってらっしゃい」
呼びかけに対して、中から声が聞こえたと同時に内側から扉が開かれた
永琳「あら鳳炎君?
もう起きて大丈夫なの?」
鈴仙の後ろにいた鳳炎に目を向け、少し心配そうに話しかけてきた
鳳炎「えぇ、まだ少し体に違和感がありますけど」
特に顔色を変えずに答える
しかし永琳はそれを聞くと、顎に手を当てて何か考え始めた
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