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「やべえっ!燃えてる!」
私と銀次は吃驚して慌てて消火器を探しだし、燃えている部分に向かって放出した。
消火器の粉は薄いピンク色ですっぱい味がした。
初恋の味と同じである。
マットの火は消火器では消せなかった。
私と銀次はトイレに走り、流しの下に置いてあった掃除用のバケツに水を入れ、何往復もしてマットに水を掛けた。
トイレとマットの置いてある場所は、体育館の中の南東と北西の対角にあり距離があるので、そこを何往復も夢中で走った私たちは大変疲れた。
疲れたが何とか火は消えたのである。
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