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奴は死んでいなかったのである。それなのに、主人である私を欺こうとして、目論み通りに私は死んでしまったものと勘違いをして、あろう事か大切にしていた彼を川に沈めてしまったのである。
私はショックだった。彼はそこ迄して自然に帰りたかったのだ。
次の日私は、もう一匹の青大将を逃がしてやった。
彼は田んぼに放してやると、
(今迄お世話になりました…)
という感じで私を振り向き…という事は全くなく、蛇のくせに脱兎の如く逃げ去った。
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