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車が発進して後ろの窓を見ると
僕の世話をしてくれた
あの人が手を振っていた
僕も急いで手を振り返す
大きく、大きく…
あの人に見えるように…
(僕、孤児院で
楽しんでくるから、
もう泣かないで…)
そして、
あの人の家は見えなくなった
(あの人また泣いてた…
泣き虫だなぁ…)
「寂しいかい?」
「ううん。
またあの人泣いてたから。
心配なんだ…」
「大丈夫だよ。
君が幸せになってくれたら
あの人も笑ってくれるよ」
「そう、かな…?あっ!」
しばらく会話を交わして
窓の外を見ると
大きな大きなお城のような
建物が建っていた
「大き~い!!
お爺ちゃん、アレ、何の家?
何する家なの?」
「あぁ、これが弧児院だよ。
今日から君のお家になるんだ」
「あんな凄いところに
住めるの!?
やったぁ!」
「喜んで貰えて良かったよ」
車は大きな家の
ドアの前に停まった
「さぁ、降りて?」
「うん!!」
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