プロローグ

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薄暗く狭い室内の中に 男が二人、女が一人、 机を囲んで一言も話さず 静かに座って居た その沈黙を最初に破ったのは 眼鏡を掛けた 緑のジャケットを着た男 「missionを始める前に 時間がないが 自己紹介を簡潔にしてくれ。 まず僕から… 名前はシオンだ。 体力系では無いから 力関係の事は貴方達に頼む。 作戦は全て俺が担当しよう。 よろしく。」 mission開始の時間が迫る中、 シオンが自己紹介をするよう 求めた意図は、 mission中に名を呼び合う為に 知っておく必要があったからでもある が、 相手の人間性を 計るためでもあった 初めて会った組む相手の 性格を知るためには 一番いい方法だ 鮮やかな手口で 宝を盗むためには 組む相手も しっかりした相棒でないと、 息の合ったコンビネーションで 盗み出す事は出来ない 「おぉ!!よろしくな! 次は俺か? 俺の名前はサイネリアだ! 力を使う仕事なら任せろ!!」 そんな意図に気付いてないように 力を込めて話し出したのは がっしりとした体つきの男 (頭で考えるよりも 感情が先走りそうなタイプだな… でも、 悪い奴では無さそうだ… それに、 何だか懐かしい気がする…) 「あら、 皆、花から怪盗の名をつけたの? 偶然ね、私もなの ローズよ力を使うのは向かないわ って言っても… IQ200の怪盗シオンさんと 面と向かって 頭が使えるなんて 言えないけど… ふふっ 5ヶ国語を話せるわ」 最後に自己紹介をしたのは 長い金髪で容姿端麗な 上品な印象を受ける女 (サイネリアや ローズと話していると 孤児院に居た皆の事を 思い出すな… 今頃何処に居るんだろう…)
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