シアン[過去~最近]-孤児院卒業-

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「なんだコレ?」 何処かの国の言葉なのか? 何処の国の文字かなんてわかるわけもない 調べて何年かかるんだ? 他に何か無いのか? 他に… …色々歩き回ったせいか眠くなってきた ───── ──── あぁ、やっぱり寝てしまったか 窓の外はもう黒で染められていた電気をつけるか… ピッ 指輪の影は言葉になっていた 『in living →80』 それだけだった よくわからないが とりあえずリビングに行く事にした 右に80って80歩ってことか? 80歩進むと絵が飾ってあった 「これが何なんだ…?」 絵を触ろうとすると絵がクルッと回転した その反動で絵の中に飛び込んだ ドタッ 「っ、痛…此処はどこだ!?」 中には宝が沢山並べられていた 宝の中には新聞で大きく取り上げられていた覚えのあるものまであった そんな宝の中に似合わないくしゃくしゃに丸められた紙が置いてあった その紙を広げると中には文字が書かれていた 「手紙か?」 シアンは手に取ってその手紙を読むことにした 『シアンへ 貴方がこの手紙を見ているとき 私達は貴方の前にいないでしょう きっと死んでいるわ そしてもう知ってると思うけど 私達は怪盗でした それを知って 貴方は正義感に押し潰され 私達のしていた事を わかっていながら否定して 何でしていたのかと 疑問に思ってるかしら 貴方を苦しめてしまって ごめんなさい でもこれだけは言わせて? 若い頃は好きで 怪盗をしていたけど 貴方が生まれてからは この世界から足を洗おうとしたの だけど私達は組織の中にいた 裏の世界に関わりすぎた私達は 表の世界にはもう出られなかった 組織を抜ける前に殺されるわ 自分勝手で 貴方に迷惑ばかりかけたけど 私達の最後のお願いを聞いて 貴方は危ない事には関わらないで? 私達のように怪盗にならないで? 貴方には幸せに普通の人生を送ってほしいの 愛してるわ シアン 私の可愛い子 もっと貴方と暮らしたかった 貴方と生きたかっ』
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